by mi8_bluesnow
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2011年 10月 17日
陽の短さに、少しだけ寂しさ感じる、月曜日。 変わる、変わらない。 変わりたい、変わりたくない。 変わってほしい、変わってほしくない。 それが、神様的にどうか。 もし、抗っているなら、流れに身を任せたい。 けれど。 久しぶりに出会った人。 それは、日曜日に開かれた毎年恒例の全国集会。 このタイミングでしか会えない仲間と、再会の握手。 ギャンブルをしない中での、それぞれの変化。 驚いたり、感心したり。 思わぬ人から励まされたり、目が合うも話に至らない人もいたり。 それぞれが、それぞれの思い。 そして、今日、この瞬間、新しい生き方を紡ぐ。 集会日程が終わり、参加者が来年再び会える事を祈り、 会場を後にするなか、ひとりの女性。 ゆっくり、杖をつきながら、歩く、仲間。 「覚えてますか?」 「あ、ああ!久しぶりだねぇ。元気なの?」 僕の祖母でもなければ、母でもない、その女性を、 途轍もなく、愛おしく想えた。 階段が辛そうな、彼女の身体を支えながら。 なぜだろう、何で、そんなことをするんだろう。 僕にとって、大切な人だからだ。 5年前。 「あんたは病気が酷いから、施設に行った方がいい!」 初めてギャンブル依存の当事者グループへ、参加したとき。 初めて会ったばかりの僕に、彼女は何べんも繰り返した。 「来週、そこの施設のOBさんが来るはずだから、来なさいね!」 何歳なんだか分からない。 でも、おばあちゃんだろう。 その人に言われるがまま、次の週もグループへ参加して、 本当に来ていたOBと話をして、その数日後に僕は施設へ入った。 「よかったわねぇ。ゆっくり頑張りなさいよ。」 僕は、祖母の死に目に会えなかった。 いや、逃げたんだ。 怖かった。 でも、好きだった。好きだったのに。 受け入れられなかった。 会社から渡された香典を、実家に戻る途中、パチンコで全部使った。 「よかったわねぇ。ご両親もホッとしてるわね。きっと。」 それは、亡くなった祖母が僕に掛けたかった言葉では、なかったか。 施設を出て、参加するグループを近場に変えてから、 その女性とは、徐々に会う回数が少なくなった。 ミーティングを共にする機会が無くなると、 僕の中の時計も、あの頃のままで止まっていた。 「そう、今奈良にいるの。焦っちゃダメ。少しずつね。」 泣いた。 あの頃とは違う、その人の言葉は、変わらず優しかった。 祖母でもなければ、母でもない。 けれど、かけがえのない、仲間だ。 杖をついている姿。 正直ショックだった。 止めてほしい、時間を。頼む。 でも、それは、変わるという事に抗っている自分。 祖母の姿を受け入れられなかった、自分。 「元気でね。また会おうね。」 小さい手と握手した。 小さな背中を、僕は見送るだけだった。 幸せで、いてほしい。 あの人も、歳を重ねる。 僕も、歳をとる。 過去とは違う。 ミライは違う。 いま。 僕にとっての、大きな贈り物。 それは、いま、出会い、目を見つめ、握手をし、 その人を感じる事。 そして、僕が生きている事。 ありがとう!!!!!!
by mi8_bluesnow
| 2011-10-17 20:44
| 日記
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