by mi8_bluesnow
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2010年 08月 05日
木曜日。 午前中は事務所に寄らず、神田へ直行。 何度も、このブログに登場する場所。 ビルの谷間の真上には、夏らしい空が、今日も。 立ち寄った先は、僕の故郷に本店がある、銀行。 担当者は気さくな感じの人で、話が弾みます。 ついつい、「僕も、その県出身なんですよ。」 「え?何市ですか?」「そうですか!私も同じ市ですよ!」 基本的に、同郷意識がメチャクチャ高い県民性。 仕事先で、仕事外の事をこれほど喋ったのは珍しい! 一瞬、「彼は銀行員で、オレは・・・。」って思いました。 僕にとってお決まりの、無力パターン。 だけど、それは彼が努力したからだと切り返して、会話の続き。 しかしまぁ、神田でこんな機会があるなんて思わなかった。 オフィスを出て、駅へと戻る。 6年前の夏。僕は暑い中、この街を歩いていた。 歩いていたというより、徘徊、ウロウロ。 夏空を眺めるなんて、ありえなかった。 僕の顔は、上へなんか向かなかった。下。下を見ていた。 もちろん、カネの工面。ヤミ金への返済。そしてギャンブル資金。 さらに、顔を正面にしていたら、誰かに見つかってしまう。 後々、それぞれのヤミ金店舗が、上部で繋がっていると知った。 チケットショップも、ほぼ制覇した。盗んだ金券をあちこちで売った。 「他の店の人に、借りていることがバレたらまずい。」 ひどい恐れ。しかしカネの為なら、この場に居るしかなかった。 そんな僕が、今では、この街で顔を真正面に歩き、 夏まっさかりの空を見上げて、歩いている。 ステップ8と9が必要だった。 ステップをやり直す以前。 その頃は、神田に降り立つ事こそ無かったが、電車で何回も通過した。 神田だけじゃない。昔の職場の最寄り駅も同じ路線で、ほど近い。 「誰かが、乗ってくるんじゃないか?」 電車が、その駅に停車するたびに、僕は怖くて顔を下に寝たふり。 京浜東北線の田町あたりから秋葉原あたりまで、ずっと。 ステップのやり直しの最中。 借金整理とは別に、ヤミ金やサラ金の人たちへ埋め合わせしたいと思った。 理由は単純だった。 棚卸しの表。恐れや恨みのリストに、その人たちの名が挙がったから。 グレーゾーンや、ブラックな連中だ。 法律的には、ヤミ金からの借り入れは返済しなくていいし、 過去に返済した分は取り戻せるくらいの話だ。 しかし、それは法律上の話。 怖い相手だったし、取り立てのプレッシャーから社内窃盗に繋がった。 なんで、そんな奴らに謝る必要があるんだよ。 だけど、返す見込みのない借金を身勝手にしたのは、僕だ。 だれも、僕に借りてくれなんて言ってない。 僕の身勝手さで、ヤミ金の人たちも、サラ金の人たちも困っただろう。 そして、現に、僕は恨みや恐れを抱いている。 ステップ8、9が「自分の側の掃除」という事を示す、 僕にとっての最たる例が、このヤミ金やサラ金との決着の付け方。 リストに書いて、でも、怖かった。 直接埋め合わせ出来るわけないじゃん!!!! そんな事を考えてた、昨年の初夏。 仕事の書類を神田へ取りに行くよう、所長からの指示。 え? か、神田ですか・・・・・・。 でも、行くしかなかった。 駅から降りて、すぐに、あの時借りまくった駅前のビルを見に行く。 (書類を取りに行くのは、後回しになっていた。) 自分が借りていた店はおろか、幾つも有ったヤミ金の店舗が、全て消えていた。 後で調べてみると、数年前に都の一斉摘発があって、無くなったそうだ。 まぁ、無くなったのか、地下に潜ったか、場所を変えたか、分からないが。 全く違う業種が入っているビルを前に、僕はココロの中で謝罪した。 そして、これから身勝手な生き方をしないよう、神に導きを願った。 もう、顔を下げる必要は無くなった。 夏の夜の度胸試しのように、怖くないフリをする必要も無くなった。 電車に乗っていても、駅から駅へと寝たふりをする必要が無くなった。 今日も帰りに、あのビル群の前で目をつぶり、ココロの中で謝罪した。 空は、気持ちいい位の青。 その青に向かって、正直に言える。 「過去を悔むこともなければ、それにふたをしようとも思わない。 心の落ち着きという言葉がわかるようになり、やがて平和を知る。」 「これはとんでもない約束だろうか。そうは思わない。」 そうだ。僕もそうは思わない。 もっともっと、幸せになれる。 もっともっと、自由になれる。 ありがとう!!!!!
by mi8_bluesnow
| 2010-08-05 23:42
| 日記
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